クレジットメモ(Credit Memo)とは:意味・使い方・返還インボイスとの関係
海外の取引先から届く英文の書類や、会計・ERPの画面で見かける「クレジットメモ」の意味を説明します。 使う場面、請求書・デビットメモとの違い、英日対訳の項目表、日本のインボイス制度の返還インボイス(適格返還請求書)との関係を、 国税庁などの資料を引用して整理しました。
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最終更新 ・出典は各項目に記載
クレジットメモの意味
クレジットメモ(credit memo)は、請求書を出した後に売り手が発行し、相手が支払う金額を減らす書類です。 返品、請求額の誤り、後から合意した値引きなどのときに出します。元の請求書の番号を記載し、減額する品目と減額の合計を示します。
- 発行するのは売り手で、宛先は買い手です。
- 請求書の後に出し、元の請求書を番号で特定します。
- 相手の支払残高を減らします。
- それ自体は現金の返金ではありません。相手が支払い済みなら、別途返金するか今後の請求と相殺します。
- 英国ではクレジットノート(credit note)と呼ぶのが一般的です。
“credit note … UK … (US credit memo) … a document that a seller gives to a buyer who returns a product, pays too much for something, etc., which the buyer may use at a later time to pay for something else”
訳:(英国では credit note、米国では credit memo)商品を返品した買い手や、代金を払い過ぎた買い手などに売り手が渡す書類で、買い手は後で別の支払いに充てることができる。
クレジットメモが発行される場面
- 返品:納品した商品が返品されたとき、その分の請求を取り消す。
- 値引き:請求書を出した後に値引きや割戻し(リベート)を合意したとき。
- 請求ミスの訂正:数量や単価の誤り、二重請求などで多く請求していたとき。
請求書そのものを削除・変更するのではなく、クレジットメモで元の請求書を参照して減額することで、元の請求、訂正の内容と理由が記録に残ります。 英語での詳しい説明と記入例は英語版ガイドにあります。
請求書(invoice)・デビットメモ(debit memo)との違い
| 項目 | 請求書(Invoice) | クレジットメモ(Credit Memo) | デビットメモ(Debit Memo) |
|---|---|---|---|
| 役割 | 代金の支払いを求める | 請求済みの金額を減らす | 請求済みの金額を増やす |
| 元の請求書との関係 | それ自体が元の書類 | 元の請求書の番号を記載して、その請求を減額する | 元の請求書を参照して、その請求を増額する |
| 相手の残高 | 増える | 減る | 増える |
| お金の動き | 支払いを求める | それ自体は返金ではない(支払い済みなら別途返金するか、今後の請求と相殺) | 追加の支払いを求める |
英語圏ではデビットメモを debit note とも呼びます。英文のデビットノートは デビットノート生成ツール(英語)で作成できます。
英日対訳の項目表:英文クレジットメモの読み方
このサイトの英文クレジットメモ・クレジットノートに印刷される項目名と、その意味です。右の列は、国税庁Q&A 問60が挙げる 適格返還請求書の記載事項(①〜⑤、下の節を参照)のうち、対応するものを示しています。日本語訳は一般的な訳で、法令上の用語ではありません。
| 英語の項目名 | 日本語での意味 | 適格返還請求書の記載事項(問60) |
|---|---|---|
| CREDIT MEMO / CREDIT NOTE | クレジットメモ(書類の名称) | — |
| Credit memo no. / Credit Note No. | クレジットメモの番号 | —(記載事項には含まれていません) |
| Date issued / Date Issued | 発行日 | —(②は発行日ではなく「対価の返還等を行う年月日」です) |
| Original invoice no. | 元の請求書の番号 | ②の後半は「基となった課税資産の譲渡等を行った年月日」(元の取引の日付)です |
| From (seller) | 発行者(売り手)の名称・住所 | ①「適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号」 |
| Credit to (customer) / Credit To | 宛先(買い手) | —(記載事項には含まれていません) |
| Reason for credit / Reason / Notes | 減額の理由(返品、値引きなど) | — |
| Description / QTY / UNIT PRICE | 品目・内容 / 数量 / 単価 | ③「資産又は役務の内容」 |
| CREDIT / Credit | 品目ごとの減額金額(金額の列) | —(④の合計のもとになる金額) |
| Subtotal | 小計 | ④「税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額」(税率ごとに分けて記載) |
| Sales tax credited / Tax | 減額する税額 | ⑤「消費税額等又は適用税率」 |
| TOTAL CREDIT | 減額の合計 | — |
制度用語の英語表記(国税庁)
国税庁の英語リーフレット「JAPAN INVOICE SYSTEM」では、次の英語が使われています。
- 適格請求書(インボイス):qualified invoice
- 適格請求書発行事業者:business issuer of qualified invoice
- 登録番号:registration number
出典:国税庁「JAPAN INVOICE SYSTEM」(Revised in Apr. 2026)。 登録番号は「T」+数字13桁で構成されます(国税庁Q&A 問18)。確認日 2026年9月25日
日本のインボイス制度との関係:適格返還請求書(返還インボイス)
日本の消費税のインボイス制度では、返品や値引きのときに売り手が交付する書類として「適格返還請求書」(返還インボイス)が定められています。 以下はすべて国税庁の資料からの引用です。
誰が、いつ交付するか
「適格請求書発行事業者には、課税事業者に返品や値引き等の売上げに係る対価の返還等を行う場合、適格返還請求書の交付義務が課されています(消法57の4③)。」
記載事項(5項目)
「適格返還請求書の記載事項は、次のとおりです。
- ① 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
- ② 売上げに係る対価の返還等を行う年月日及びその売上げに係る対価の返還等の基となった課税資産の譲渡等を行った年月日(適格請求書を交付した売上げに係るものについては、課税期間の範囲で一定の期間の記載で差し支えありません。)
- ③ 売上げに係る対価の返還等の基となる課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(売上げに係る対価の返還等の基となる課税資産の譲渡等が軽減対象課税資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象課税資産の譲渡等である旨)
- ④ 売上げに係る対価の返還等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額
- ⑤ 売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額等又は適用税率」
1万円未満の返品・値引きは交付義務が免除
「インボイス発行事業者が国内で行った課税資産の譲渡等につき、返品や値引き、割戻しなどの売上げに係る対価の返還等を行った場合には返還インボイスの交付義務がありますが、その金額が税込1万円未満である場合には、返還インボイスの交付義務が免除されます」
同じ資料によると、この免除は「インボイス制度開始日である令和5年10月1日以降の課税資産の譲渡等につき行う売上げに係る対価の返還等について適用され」ます。 1万円未満かどうかは、返還した金額や値引き等の対象となる請求・債権の単位ごとに判定します(Q&A 問28)。
このページで扱わないこと:海外の取引先から受け取ったクレジットメモの消費税上の取扱いや仕訳は、取引の内容によって変わるため、このページでは説明しません。 国税庁のインボイス制度に関するQ&Aを確認するか、税理士に相談してください。
英語のクレジットメモ・クレジットノートを作る
以下のツールとテンプレートは英文の書式で、項目名(ラベル)は英語で印刷されます。
- クレジットノート生成ツール: PDFには Credit To、Credit Note No.、Date Issued、品目の表(Description / Qty / Unit Price / Credit)、Reason / Notes、TOTAL CREDIT が印刷されます。 書類のタイトル(初期値は CREDIT NOTE、最大100文字)は編集でき、たとえば CREDIT MEMO に変えられます。 税の欄は1つの税率だけを入力する形式で、税率ごとに分けて集計する機能はありません。
- クレジットメモの空白テンプレート: タイトルが CREDIT MEMO の英文書式(米国のレターサイズ)で、PDF・Word・Excel があります。
- Credit Memo Journal Entry(英語): 売り手・買い手の仕訳例です。米国式の英語の例で、日本の消費税の処理を示すものではありません。
日本語の入力について:生成されるPDFで日本語が正しく表示されるかはまだ確認していません。生成ツールには英語(ローマ字)で入力してください。 日本語の書類が必要な場合は、Word(.docx)のテンプレートをダウンロードし、Wordでラベルと内容を書き換えることができます。 英文の書類が適格返還請求書の記載事項を満たすかどうかは、上の5項目と照らし合わせて確認してください。
料金とデータ:無料で、通常の利用では回数を数えません。ただし不正利用を防ぐため、1台の端末につき1日20件(1つのIPアドレスにつき200件)のPDF作成上限があり、通常の利用量を大きく上回る水準です。空白テンプレートファイルのダウンロードは回数に含まれません。PDFには「Created free with myinvoicetemplate.com」という1行のクレジット表記が初期設定で入り、設定にある無料のチェックボックス1つでオフにできます。作成中の内容はこの端末のブラウザに保存されるため、必要なPDFはダウンロードして保管してください。 PDFをダウンロードするときは、書類の内容が暗号化されたHTTPS接続でこのサイトのサーバーに送られ、サーバーがPDFを作成します。
よくある質問
クレジットメモとは何ですか?
クレジットメモ(credit memo、credit memorandum の略)は、請求書を出した後に売り手が発行し、相手が支払う金額を減らす書類です。返品、請求額の誤り(過大請求)、後から合意した値引きなどのときに使います。元の請求書の番号を記載し、減額する品目と減額の合計を示します。
クレジットメモとクレジットノートは違う書類ですか?
同じ種類の書類で、呼び方が違うだけです。Cambridge Dictionary(ビジネス英語)は「credit note」を英国の語とし、米国では「credit memo」と呼ぶと記載しています。取引先によっては credit invoice と呼ぶこともあります。
クレジットメモは返金のことですか?
いいえ。クレジットメモそのものは相手の支払額を減らす書類で、お金は動きません。相手がすでに支払っている場合は、その金額を別途返金するか、今後の請求と相殺します。英国歳入関税庁(HMRC)の VAT Notice 700 も、クレジットノートは顧客の権利として「either to be refunded or offset against the value of future supplies」(返金されるか、今後の取引の代金と相殺される)ものでなければならないとしています(英国の規定)。
日本のインボイス制度では、返品や値引きのときに何を交付しますか?
国税庁のQ&A(問27)は「適格請求書発行事業者には、課税事業者に返品や値引き等の売上げに係る対価の返還等を行う場合、適格返還請求書の交付義務が課されています(消法57の4③)。」と説明しています。国税庁の資料ではこれを「返還インボイス」とも呼んでいます。記載事項は問60に5つ挙げられています。
1万円未満の値引きでも返還インボイスは必要ですか?
国税庁のQ&A(問28)によると「売上げに係る対価の返還等に係る税込価額が1万円未満である場合には、その適格返還請求書の交付義務が免除されます(消法57の4③、消令70の9③二)。」。この免除は、インボイス制度開始日である令和5年(2023年)10月1日以降の課税資産の譲渡等について行う対価の返還等に適用されます。1万円未満かどうかの判定単位は問28で説明されています。
デビットメモとの違いは何ですか?
向きが逆です。クレジットメモは請求済みの金額を減らし、デビットメモ(debit memo、debit note)は請求漏れや追加費用などで請求済みの金額を増やします。
このサイトで日本語のクレジットメモを作れますか?
このサイトのクレジットノート生成ツールとテンプレートは英文の書式で、項目名(ラベル)は英語で印刷されます。生成されるPDFで日本語が正しく表示されるかはまだ確認していないため、生成ツールには英語(ローマ字)で入力してください。日本語の書類が必要な場合は、Word(.docx)のテンプレートをダウンロードし、Wordでラベルと内容を書き換えることができます。
クレジットノート生成ツールは無料ですか?
はい。無料で、通常の利用では回数を数えません。ただし不正利用を防ぐため、1台の端末につき1日20件(1つのIPアドレスにつき200件)のPDF作成上限があり、通常の利用量を大きく上回る水準です。空白テンプレートファイルのダウンロードは回数に含まれません。PDFには「Created free with myinvoicetemplate.com」という1行のクレジット表記が初期設定で入り、設定にある無料のチェックボックス1つでオフにできます。作成中の内容はこの端末のブラウザに保存されるため、必要なPDFはダウンロードして保管してください。
FAQの出典:Cambridge Dictionary、 HMRC VAT Notice 700(para 18.2.3)、 国税庁Q&A 問27、 問28、 問60、 少額な返還インボイスの交付義務免除の概要(いずれも2026年9月25日確認)。
このページは一般的な情報で、法律・税務・会計の助言ではありません。引用した規定や定義は表示した日付に原文と照合しました。 規定は変わることがあるため、取引に当てはめる前に原文を確認するか、税理士に相談してください。